本日の映画:パラダイス:愛

「パラダイス:愛」('12・オーストリア=ドイツ=フランス)

ウルリヒ・ザイドル監督の「パラダイス」シリーズ。
3部作の1作目のテーマは「愛」です。

さら〜っと予告を見た限り、ほんわかまったり系かと思いきや、
ちょっと、と言うかかなり衝撃!な内容。
それなりにほんわかまったりではあったけど。

福祉施設の職員、テレサは、50歳のシングルマザー。
ティーンエイジャーの娘、メラニーは、
まったく言うことを聞かない難しい年頃。
その娘を姉に預け、長期休暇を取り、やってきたのはケニアのリゾート。
輝く太陽と青い海。
仕事も家事もないし、娘にガミガミ言わなくていいバケーション。

同じくリゾートに滞在している女性たちとは、
施設のレクリエーションでまったり遊んだり、お酒を飲んだりの仲。
そのうちのひとり、インゲによると、
彼女は”ココナッツのにおい”のする若いケニアボーイに夢中で、
夜のお相手はもちろん、恋人のように接してくれるとのこと。
バイク買ってあげたのーなんて言うけど、
相手もお相手する代わりにお金や物をもらってる。
需要と供給がうまくいってる、って感じですかね。
…でもこれって買春じゃん!

インゲはもちろん、
テレサにもお気に入りのボーイを見つけることを勧めるけど、
真面目な彼女は「まず愛がなくちゃ」と簡単には相手に心をゆるさない。
でもボーイたちは”金づるママ”を振り向かせようと必死にアピール。
テレサ、困惑。
でも心の中では”理想のボーイ”を見つけたいとおもってたり…

そして一度は見つけたかに見えた”愛”はやっぱり幻想で。
「愛してるよー」は「金くれよー」と同じ意味。
結婚詐欺みたいな感じですね。
でも「妹の子供が病院にいて…」なんて泣きつかれると、
お金出しちゃう”金づるママ”たち。
特にテレサは相手に本気だったら、見ていて切ない切ない…
さすがに2回目は気づいてほっとしたけど、
あんなにしつこく強引にお金をせびってくる人を見て、
恐怖を感じました。
テレサと自分を重ねたわ。

そんな傷心テレサの誕生日当日。
娘からの連絡はなし。
ますます落ち込む。
でもインゲたちがパーティーを開いてくれて、
その心も少し穏やかに。
誕生日プレゼントは、若いさらに若いケニアボーイ。
ぼかしが黒なのに苦笑い。
そのぼかしがチラチラチラチラなこってりタイム。
でもテレサたち、頑張っても彼は欲望する気配なし…撃沈。
真面目なテレサは相手を”支配する”快感を知り始め、
さらに若いますます若いバーテンダーのケニアボーイを部屋に招くのだけど…

あっさり「無理です」って言われ、また撃沈。
テレサ、そろそろ帰ろうか。



色んな意味で笑っていいのかどうなのか悩む。

本日の映画:カプチーノはお熱いうちに

「カプチーノはお熱いうちに」('13・イタリア)

タイトルだけ見ると、
軽快なイタリアンラブコメディだと想像しちゃいましたが、
けっこう真面目なラブストーリーでした。

カフェの店員エレナと、車整備工場で働くアントニオの出会いは最悪。
言い争ったふたりは「何アイツ」な感じで別れるのだけど、
なんと彼は親友のシルヴィアの彼氏という事が判明。
そんなわけで、顔を合わせることが多くなったふたり。
まさかの”恋に落ちてしまう”という事態に陥ってしまうのでした。
彼氏もいて真面目なエレナと、遊び人なアントニオ。
こういうカップルの方がうまくいくよねー、
なんて思ってたら、いきなり物語は13年後(くらい)。

親友で一緒にカフェで働いていたファビオと念願の自分のカフェをオープン、
オーナーとして忙しい日々を送るエレナ。
店は成功していて、13周年を祝うパーティーが開かれている。
ぐったりエレナが家に帰るとそこにはふたりの子どもたち、
そしてかっぷくの良くなったアントニオ(白ブリーフ)の姿も。
おおっ、ふたりはめでたく夫婦になって…
…だけど、アントニオの浮気やなんやらで、
その関係はかなり冷めている様子。

そんな中、エレナに乳がんが見つかります。
家族はみんな動揺。
中でもエレナに近寄ることもできなくなったのがアントニオ。
ふたりの愛を確かめるときは…今でしょー!

…ところで、13年前、なにがあった?
と思ってたら、きちんと最後に見せてくれました。
なんでわざわざ最後に?と思ったけど、
あー、この方が、なるほどねー、いいわー、と納得。

エレナの子どもたちもあんまり出てこないけどいい感じ。
ちょっとおませなお姉ちゃんが弟のことを
「あの子は宇宙人しか興味ないの」
って言ってたのが最高。
お姉ちゃんだってまだ小さいのに、
母の病気とか両親の喧嘩とかを「いやだな」と思いながら、
ちゃんと自分の中で消化してるんだよね。つよいなー。

エレナもアントニオも、なんだかんだで愛し合ってる。
エレナ周りの人たちもみんな愛があって(アントニオの浮気相手さえも!)、
愛があればだいじょおぶ、な、お話でした。



原題は「シートベルトをお締めください」という意味だそう。
人生には突然困難に遭遇するから気をつけるように。
という意味合いらしい。

本日の映画:奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ

「奇跡の教室 受け継ぐものたちへ」('14・フランス)

覚えなくてはならないこともあるけど、
覚えたら合格、覚えたら勝ちみたいな勉強ってどうかなって思う。
学校は勉強する所だけど、人間関係とか規律とか、
「こういうもんかぁ」
と理解していく所でもあったりする。
気に食わないことや辛いこともあるけど、それも学び。
集団でいるって結構大事なのかな、とも思う。
私は苦手だけど。

今回のこの作品、てっきりドキュメンタリーだと思ってた。
あ、ちがうんだー、と気づいて調べてみると、
実話に基づく物語、とのことでした。
生徒のひとりを演じたアハメッド・ドゥラメが体験した話、
ということで、劇中でも言っていたように彼、今は映画業界にいるらしい。

パリにはオサレでカッコイイパリジャン&パリジェンヌが住んでいる!
と思いがちですが、どこの国でも同じ、そうでない人たちがたくさんいます。
日本だとあまり聞かないけど、外国だと貧困層が住む地域、
というのをよく耳にします。
今回の舞台、レオン・ブルム高校はそんな地域にあります。

学級崩壊していて教師はバカにされ、授業はめちゃくちゃ。
それでも学校に来るから、勉強したい気持ちはあるのかな?
反抗するのがかっこいい、と思ってるティーンエイジャー。
威勢を張るのが仕事なのか。

学校の中で一番の”落ちこぼれクラス”に赴任してきた歴史の教師、
アンヌ・ゲゲンはそんなクラスにため息をつくけど、
ベテラン教師はそんなことでは簡単にひるみません。
はじめは「何言ってんの」な生徒たちだったけど、少しずつ変化が。
だんだんゲゲン先生の話を聞くようになります。

「勉強しても無駄」なんて言うけど、
本当は誰かに認められたい、って気持ちも強い。
仲良くしたいけど、うまく自分を表現できない。
そんな彼らをひとつにまとめようと、ゲゲン先生が提案したのは、
アウシュヴィッツをテーマとした歴史コンクールへの参加。
もちろんみんなは「はあ?」な態度。
ここの部分があっさりだったのだけど、
最終的にはみんなで参加してみることに。

でもはじめはめちゃくちゃ。
ゲゲン先生が求めているのは、
「全員で話し合い、役割分担し、まとめること」。
ちょっと事件があったりしてもめたりしたけど、
最後にはみんなで一致団結!していくのでした。

子供、というと、赤ちゃんとか幼児とかが「可愛い〜」と思ってました。
だけど、最近は中学生や高校生も「可愛いな」と思えるように。
大人になってからも言えるけど、
自分の知らなかった何かに気づいて、知って、自分なりに理解する、
って感動的だなー。



どんな人間にもチャンスはあるのですね。

本日の映画:彼女は秘密の女ともだち

「彼女は秘密の友だち」('14・フランス)

あれば見る、監督のひとり、フランソワ・オゾン。
いつも文句もそんなに出ず見ていたのだけど、
なんだか今回は違和感。

子供の頃から大の仲良し、クレールとローラ。
青春を共に過ごし、成長していったふたりは、
お互い生涯の伴侶を見つけ、結婚。
ローラは子供を出産。
でもその直後、彼女は病に倒れてしまいます。

「何かあれば夫と娘をお願い」
と言い残し、ローラは帰らぬ人に。
彼らのことを見守ろうと誓っていたクレールだったけど、
大親友の死からなかなか立ち直れずにいました。
夫、ジルの勧めもあって、
久々にローラの夫、ダヴィットを尋ねることにしたクレール。
でも家にいたのは見知らぬ金髪の女性。
振り向いてびっくり、その女性は女装したダヴィットだったのです。

聞くと女装癖は前からで、ローラも知っていた、とのこと。
でも外ではNGと言われていたらしい。
妻の死で女装したい気持ちが大きくなった、というダヴィット。
でもクレールは動揺を隠せない。

ジルには「女ともだちのヴィルジニア」として言い訳。
一方ダヴィットは勢いがついたのか、外出したいと言う。
渋々付き合うローラ。
それが案外楽しくて「秘密の女ともだち」との密会を続けます。
そしてその感情は友だち以上に。
惹かれ始めたふたり。
でも「それはいけないこと」と思ってるクレールは、
ダヴィットを非難するのだけど…

自分の性癖に目覚めるのはいいの。
女装するのもいいの。
そんな彼に恋心を抱くのもいいの。
でも何が違和感、なのか。
それは、ジルの気持ちの説明不足です。
クレールのこと愛してて、昇進したー!って喜んで、
悩み聞いてくれるし、ダヴィットの娘にもすごく優しい。
クレールが隠さないできちんと話しても、
きっと理解してくれそうな夫。

「いい人なのにひどい仕打ち」
私、ジル派になっちゃって。
ここは語られなかったけど、
真実を知らされたときのジルの落ち込みようが想像できて、
くぅぅぅぅぅぅとなる。
ってかなんでそっちに感情移入したんだろ。
どうもクレールとダヴィットが気に入らんかった。



それにしても、ロマン・デュリス、脚キレイだなー

本日の映画:ゼロの未来

「ゼロの未来」('13・イギリス=ルーマニア=フランス=アメリカ)

ルパート・フレンドが出てるって楽しみにしてたら、
ほんとにほんとにチラッとだった。

近未来。
修道士が住んでいたという、今は廃墟となっている教会を買い取り、
ひとり住んでいる男、コーエン。
今日も彼はいやいや職場に行く。
風景は灰色なのにカラフルな人々。
歩く速度で壁の広告がついてくる。

ゲームセンターみたいな職場。
コントローラーを握り仕事開始。
”エンティティ=ゼロの定理”を解明するのが彼の任務。
電話がなる。
でもそれはコーエンが待っている電話ではなかったらしい。
また残業の認証の連絡。
電話が鳴るたびそれは続く。

しつこく絡んでくる上司、ジョビー。
構われたくないのに。
しかもコーエンなのに「クイン」と呼ぶ。
無理やりパーティーにも連れて行かれて、もううんざり。
人混みは苦手なのに。

パーティー会場で彼は会社のボス”マネジメント”に会う。
普段は人前に出てこない彼に会うとは!
思い切って自宅勤務を申請。
その願いは叶い、翌日から念願の自宅勤務になったコーエン。
仕事に集中できるし、電話もすぐ取れる、とっても良い環境を手に入れた。

でもパーティーで出会った女の子、ベインズリーが突然現れ、
また生活が穏やかではなくなってしまう。
彼女はコーエンを誘惑。
彼も嫌ではないみたい。
だんだんベインズリーにのめり込んで行くコーエン。
実はベインズリー”仕事”として派遣されてきたのだけど…

ネット経由であれこれ助言してくるカウンセラーも、
彼の望む穏やかな生活を脅かす。
そしてなかなか”エンティティ”の解明が進まないコーエンの
手伝いとして家に押しかけてきたのは”マネジメント”の息子、ボブ。
ひとりがいいのに、自由奔放な彼はやりたい放題。

ここまで自分の頭を整理するように書いてきたけど、
ラストが近づくに連れ、混乱。
難しく見なければ良いのかもだけど、
ひとつひとつの場面に説明が必要。笑
「未来世紀ブラジル」の世界観が好き。
なんか似たような感じだけど、まだブラジルは分かりやすかった。

人との関係がネットだけ、とか、
禁止することがいっぱい、とか、皮肉も満載。
ラストはマトリックス的な?
私はまだまだアナログな人間でいたい。



だって本読むならやっぱり紙だもの。
プロフィール

えみめも

Author:えみめも
映画や海外ドラマを見ることは私の癒やし。

映画以外の記事はinstagramにて↓
えみめも@emiemimemomemo

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