本日の映画:母の残像

「母の残像」('15・ノルウェー=フランス=デンマーク=アメリカ)

3年前、突然の事故で命を落とした戦場カメラマン、イザベル。
彼女の回顧展が開かれることになり、元同僚が準備を始めていた。
イザベルの息子で大学教授のジョナは遺品の整理も兼ね、
久々に実家に向かうことに。
実家には父、ジーンと、弟、コンラッドが住んでいる。
母が亡くなったとき、コンラッドはまだ12歳で、
詳細はほとんど知らされてないらしい。
自殺かも?と言われていたのはもちろん、隠している。

今では高校に通うコンラッドだけど、
友だちもなく、家ではゲームばかり、父ともほぼ会話はなし。
そんな彼に何とか心を開いてもらおうと頑張る父だけど、効果はなし。
ジョナが帰ることになって嬉しい?感じだけど、
なんだかこの3人、うすーい壁でお互いを遮っている雰囲気。
母の死、とか深い話とかしたいけど、できない。
お互いの様子をみて探っている。

母の遺品である大量の写真から思い出されるたくさんのこと。
そして明かされる秘密は衝撃的だけど、
それぞれ母の死を本格的に受け入れるきっかけになるのでした。

監督のヨアキム・トリアーは、
あのラース・フォン・トリアーの甥っ子なんだそう。
でもダメヨ。
甥っ子だからってラース風を期待しちゃ。
この静かに激しい雰囲気は似た所があるような感じだけどね。

激しくても無理やり激しく見せない、淡々と進む。
母の不在がもたらす「不安」が漂います。
起こってしまったことに対する怒り、後悔。
自殺かも?と思うのは、イザベルが不安定だったってことよね。
でもその時のことは、もう誰にもわからない。

こうだったとか?
もしかしてそうだった?
こうだったかもしれない…
と憶測ばかりが生まれる。

特にティーンエイジャーのコンラッドには、
混乱の日々だったでしょう。
気を使って「言わない」選択をしたのは大人。
薄々気づいちゃうから余計混乱しちゃう。
「なぜ?」がぐるぐる。

母が生きていたらきっとおもしろがってくれたでしょう。
コンラッドが書いた手記は、母の遺伝子が感じられる。
戦場で撮る写真と心の中が丸見えになる文章。

母の不倫を知ったジョナも、それをぶつける相手がいない。
妻と生まれたばかりの赤ん坊がいる彼は、静かに動揺するだけ。

コンラッドのクラスの先生と付き合っていた父だけど、
やっぱりまだイザベルの亡霊に囚われている。
まだ不安定な高校生の子供もいるし、人生はこれからだよー

悲しみから立ち上がる方法は人それぞれ。
黙っていてはダメ、でも話せばいいってものでもない。



父役はこの間見た「ハイヒールを履いた女」の熟練刑事さんだ!
アイルランド人なんだね。
イザベル役はフランス人のイザベル・ユペール。
ジョナ役はアメリカ人のジェシー・アイゼンバーグ。
監督はデンマーク人。
んでノルウェー映画で舞台はニューヨーク。
なんとまあ、多国籍なこと。

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