本日の映画:あの夏の子供たち

「あの夏の子供たち」('09・フランス)

見終わった時「ん?どういうこと?」と首をかしげた。
普通なら主人公と言われる人物がいて、その人物を中心に物語が進むよね。
起承転結みたいなのがあって(時々どれが起だか結だか悩むのもあるけど)、
終わったあとぽーっと恍惚感(ないのもあるけど)を感じ、鑑賞終了。
となるところだけど、この作品は、ん?
こんな人でね、こうなってそしてあーなって、そしてこーなったの。
と、ただ出来事を淡々と説明されてる風だった。
おもしろくない訳ではなかったけど、
何だか他人の生活を建物の陰からこっそり覗いている感覚。
わかる?

映画制作会社ムーン・フィルムを経営するプロデューサーのグレゴワール。
妻と3人の娘たちとパリに暮らす彼は、
常に携帯で誰かと話していて娘たちにもそれをからかわれたり、
忙しすぎる彼に奥さんがすねたりする。
だけど、週末は郊外の別荘でみんなで一緒に過ごしたり、
とても家族を大切にしている様子。
娘たちも、パパ大好き!な感じが伝わってきます。

グレゴワールが手がけている作品は、あまり商業的な大きな作品ではなく、
それはスウェーデンの”気難しい”監督のアート作品だったり、
スタッフと言葉も通じない韓国作品だったり、
無名の脚本家の作品だったり。
でも彼は映画を愛していて、情熱を持ってプロデューサー業に身を捧げている。
お金は二の次。
自分の作品を愛し、守っている。

でも実は、会社は多額の借金を抱え、経営は火の車状態。
あれやこれや資金繰りを試みるけど、全くお手上げ。
「映画の権利を売って資金を調達しよう」
と提案されるけど、彼の答えは「NON」。
そしてますます状況は悪化していってしまいます。

なんとか、なんとかしたい。
声を荒げる訳でもなく誰かに八つ当たりするわけでもなく、
冷静に見えるグレゴワールだったけど、心はもう限界。
パソコンの画面に映る自分の顔を見つめ、
何かに呼ばれるようにパリの街へでかけた彼。
請求書の束(かな?)を燃やし、自分の頭に銃口を向け引き金を引くのでした…

主人公を失った後半は、
妻シルヴィアが会社再建に奔走するけど、やっぱりダメだったり、
長女のクレマンスが父の噂を耳にし、それが事実かどうか確かめたり。
でもそれもうまい具合に解決しなかったり…

公式HPのイントロダクションを読むと、ん?と感じた部分が少し理解できた。
この作品を作ったミア・ハンセン=ラブ監督が尊敬していたプロデューサー、
アンベール・バルザンが自殺したことを受けて、のこの物語なのだそう。
これが普通の映画なら、妻が苦労はするけど会社再建に成功して〜
っていう最後になったりするのかな。



けーせらーせらー。
プロフィール

Author:えみめも
映画や海外ドラマを見ることは私の癒やし。

映画以外の記事はinstagramにて↓
えみめも@emiemimemomemo

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
11 | 2016/12 | 01
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新コメント
ようこそ。
検索フォーム