本日の映画:デザート・フラワー

「デザート・フラワー」('09・ドイツ=オーストリア=フランス)

FGM=女性性器切除の事は何年か前にファッション誌で読んだことがあって。
ファッション目当てで読んでたし、突然目に入ったその記事に衝撃を受けました。
海外ドラマ、SVUでも取り上げてたエピがあって。
でも日本に住んでいると、あまり現実とは思えない話。
実際、記憶から消えかかっていたけど、また思い出した。
実はこの作品をよくある”サクセスストーリー”だと思ってた。
ソマリアから出てきた女の子がモデルになって、
色々あったけど成功する!的な。
お金や男に振り回され、ドラックお酒パーリー三昧な日々だったけど…
みたいな。
ああ、申し訳ない。
予期せぬ展開に、うろたえるわたし。

ロンドン。
ホームレス状態だったソマリア人の女の子、ワリスは、
イギリス人のマリリンと知り合い、
”ほぼむりやり”彼女の住む部屋に泊めてもらうことになります。
マリリンは彼女に仕事を紹介し、早く出て行ってもらおうとするけど、
ワリス、また帰ってきちゃう。
でも徐々に友情が芽生えてきて、ふたりは親友になります。

ある日のこと。
いつもの職場で、紳士がワリスに声をかけます。
「きみの横顔は美しい」と。
そしてフォトグラファーである自分にその横顔の写真を撮らせて欲しいと言います。
まったく信用してなかったけど、マリリンは名刺を見てビックリ。
彼はかなり有名な大御所フォトグラファーだったのです。
ワリスは恐る恐る彼のアトリエを訪問。
それを機に彼女の生活は一変。
モデルの仕事が舞い込むようになり、さぁ、世界へ〜
…となったのだけど、ワリス、パスポートが切れてた…

これでは強制送還になる。
マリリンの住むアパートの雑用係と結婚し、
無期限滞在許可書を手に入れたワリス。
離婚したあとは、トップモデルとして活躍し、
ああ、サクセスー!
すべてを手に入れたかに見えたけど、
彼女には世の中に伝えたい事がありました。
それは自分の生い立ちではなく、FGMのことでした。

遊牧民として貧しい生活をしていた少女ワリス。
3歳の時それは行われ、
13歳で初潮が来たと同時にかなり年上(というかじいちゃん)と結婚、
させられる寸前に逃げ出し、あれやこれやでひとり、ロンドンへ。
大使である親戚の家でメイドになり、
内戦で本当はソマリアへ帰らなきゃならなかったけど、
そのまま残り不法滞在者としてロンドンに残り、
数年後、マリリンと出会ったのでした。

FGMがメインの話とは知らず、
「ワリス、したたかだなー」
「欲しいものは手に入れる、つよいなーワリス」
「生きていくにはこれくらいじゃないきゃダメなんだろうなー」
と、いつワリスが堕落していつ復活するのかを待ってました。

平和な国で育ったわたしには、想像の出来ないような現実。
今のわたしならすぐ挫けそう。
テレビやネットや本で語られてることが全てじゃない。
わたしが知ることができるのはほんの一部。
今この瞬間にもこの虐待と言える行為が行われているんだな。

真実を知れる機会が増えて、少しずつ良くなって行けばいいな、世界。



本は二冊出ているようです。
ワリス、その後にソマリアにも帰ったらしい。
読みたいリストに入れておこう。

本日の映画:妹の体温

「妹の体温」('15・ノルウェー)

シャルロッテ、24歳くらいかなー?なんとなく。
子どもたちにダンスを教えていて、ひとり暮らし。
自分のキャリアアップにご執心の母と、
あまり仲のよくない現在入院中の父がいる。
結婚したての親友の兄と付き合ってるけど、普通に好き。

そんな彼女が気になっていること。
それは異父兄のヘンリックのこと。
彼女の職場に突然現れて暴言吐いて去っていく、
という事は、気になったシャルロット、
すでに彼を探し当てていて、偵察に行ってたに違いない。

父に拒否されたシャルロッテ。
心の慰みが欲しくて向かった先は、ヘンリック宅。
あんなに暴言吐いてたのに、妙に優しい態度。
きれいな奥さんとかわいい息子が見てるからか?
と思ったけど、そうでもない。
飲みに行ったり、ずいぶん楽しそうに過ごしてる。
傍から見ると恋人同士のよう。

…と思ってたら!
なんとふたりは肉体関係を持ってしまうのです!!
こ、恋におちてしまったのです!!!
もちろん秘密の関係。
何を思ったのかヘンリック突然離婚宣言。
オイオイ。決断速すぎない?
奥さんには理由、何て言ったの??

周りは仲の良い兄妹と思っているでしょう。
それもふたりには好都合な話。
家に泊まっても「お兄さん、離婚直後だしね。」だし、
旅行に行っても「今までの空白埋めてるんだねー」って言えるし。
盛り上がってるのはいいけど、おふたりさん、冷静に考えてみて。
知り合いに路上でチューとかしてるの見られたら即バレるよ。
秘密の関係に酔っていても、そのうち、それじゃ満足できなくなるかもよ。
結婚したくなったら?子供が欲しくなったら?
みんなに私たち愛し合ってるのー!!と叫びたくなったら?

彼氏にも真実を言えず、ダラダラ付き合い続けてるけど、
兄は嫉妬、彼氏は彼女に違和感感じてるよ。
親友も、何か変、って気づいてる。

愛する人が必要で、愛してくれる人が必要で、
その愛する人が現れたのに、その秘密のために嘘をついたりして、
自分から逃げて、そして誰もいなくなる。
結構楽しい仕事があって、親友もいて、優しい彼氏もいる。
でも何だか埋まらない心の空白。
その隙間にすーっと入ってきたヘンリック。
「私の中に来た」彼を、兄としてでなく男として受け止めてしまったのね。

シャルロッテメインなので彼女の心の中は少し覗けたけど、
ヘンリックは?何を思って妹の体温を感じたのかしら。



シャルロッテの着るセーターがいちいち可愛い。

本日の映画:ブーベの恋人

「ブーベの恋人」('63・イタリア=フランス)

見終わったあと、
「あの子、大丈夫かなー、裏切られたりしたら刺しちゃったりしそうだなー」
と思ってましいました。
犯罪系の海外ドラマを見すぎるとこうなります。

1944年、北イタリアのとある田舎町。
そこで家族と暮らすマーラはパルチザンの青年、ブーベと出会います。
死んだ彼女の兄と共に戦ってきたという彼。
その彼のズボンのほころびを繕い、
お礼にとパラシュート用の白い絹布をもらったマーラは、
彼に恋心を抱いていきます。

なかなか届かない手紙にヤキモキ。
やっと届いたその手紙には愛の言葉はひとつもなく。
ようやく会えた彼と実家を訪ねるも、超貧乏…
唖然とするけど、恋心は消えず。
そんな彼女を愛おしく思ったのか、ブーベも恋心。
そしてふたりは婚約。
夢に見た王子さまとの結婚!…と思いきや。
ブーベに殺人容疑が。
指名手配された彼は、マーラを残し国外へ逃亡してしまいます。

「彼は戻ってくる」
と、頑なに信じ、実家にもあまり居づらくなったマーラは、
町で働き始めます。
そこで出会ったステファノは印刷会社にお勤めの好青年。
心惹かれ合うけど…
ブーベとの約束もあるしなかなか関係が進められない。
「今を楽しむのよ!」
と、友だちに助言され、ちょっとその気になりかけた矢先。
ブーベが逮捕されたと知らせが…

パラシュートの絹布を貰ったとき、
「ブラウス作るわ!」とマーラ。
お金ができた、というブーベに、
(すごくかわいい!)ハイヒールと、バッグもおねだり。
物もあまりない時代だし、田舎に住んでいて、質素にくらしていたマーラ。
物に釣られた…訳ではないけど、
自分の欲しい物を与えてくれたブーベが王子さまに見えたでしょうね。
そして、ブーベと再会したとき。
あんなに自信満々で輝いていた彼が、弱音を吐き涙を見せ、
そして「ずっと君の事を思っていたよ」だなんて言う。
ステファノのことも好きだけど、
「ああ、この人、私がいなきゃダメだな」と思ったんだな。

7年あっと言う間だったから、あと7年なんてすぐ。
私は34歳になるけど、結婚して子供もまだ産めるわー。
と悟りを開いた人みたいに言ってた。

マーラがこれでいいの、って言うんだから、いいの。



クラウディア・カルディナーレがキュートすぎ!
あのヒール、私も欲しい…

本日の映画:わたしはロランス

「わたしはロランス」('12・カナダ=フランス)

はじまりは80年代後半のモントリオール。
高校の国語教師のロランスは、映像ディレクターのフレッドと同棲中。
本当は物書きになりたい彼と、赤い髪で激しそうな彼女。
すごく愛し合っていて、お互いに刺激し合って、
ふたりの世界に生きている、といった感じ。

でもある日、35歳の誕生日をむかえたロランスから衝撃の告白が。
「これからは女性として生きていく」
そこからまっすぐ進んでいたふたりの人生が、
うねうねと回り始めます。

ロランスの話を聞き、彼を支えていくことを決意したフレッド。
彼への愛は変わらないし、これからも変わらないだろう、と。
そして”女性”となったロランスの初出勤。
お化粧して、ヒールはいて、お洋服ももちろん。
教室に入ると…一瞬緊張が走るけど、
生徒たちは「それは重要でない」様子。
彼の母もその事実を受け止めたけど、
厳しい父の前では”男の格好をすること”に。
幸先いい感じ。

…でもやっぱりそれを面白く思わない人たちもいて。
男に絡まれ殴られ、学校では親がとやかく言う。
ロランスは退職せざるを得ず、
同じ頃、フレッドは悩んだ末、彼に内緒で中絶したのでした。

その悲しみと周りの目に心が不安定になるフレッド。
最終的にふたりは別れることに。
月日は流れ、フレッドは別の男性と結婚、男の子を産んでいました。
家庭を守る良き母となった彼女の元にある知らせが届きます。
それはロランスからの愛のメッセージ。
忘れていた気持ちが爆発したフレッドは、彼と再会するのだけど…

グザヴィエ・ドラン監督が24歳で撮った!
という話を抜きにしても、良い作品でした。
見終わった後、ずしーんと来ます。
ハッピーエンドでもなくバッドエンドでもない。
ただただ好きだから一緒にいたい、というだけが愛ではない、
というのがよくわかります。
確かに好きな人にはずっとそばにいてほしい。
でも超えてしまった一線は、修正することは難しい。
自分に言い聞かせたとしても。

グレアナのクリスティーナとオーウェンみたいだな。
ふたりも子供を持つ持たないで結局、破局。
あんなに激しく愛し合ってもダメになっちゃう。

一緒にいられないけど愛し合うふたりは、
ハイレベルの愛を手に入れたのかな。



フレッド役のスザンヌ・クレマンはドラン監督のお気に入りね。
美人!とは言えないけど(失礼!)とっても魅力のある女優さん。

本日の映画:愛の囚人

「愛の囚人」('14・ロシア)

「何年もかけた男と女のあーだこーだが好きかも」なんて言ったばかりだったけど、
それは物語によるようです。
主役に感情移入できないとダメなのは当たり前だよねー。
最初のふたりはよかったの。
お金持ちの娘、レイラと出会った、作家志望のアルテム。
よくある格差のある恋愛。
激しい恋に落ちたんだけど…

レイラのママのひと言で、レイラはアルテムをポイ。
「学校で一番の人気者同士が結婚したけど今は貧乏。
私は彼が好きだったけど、今の夫を選んで正解だったわー」
みたいな話されて、若い彼女は愛より金を選んだわけです。

でもレイラを忘れられないアルテムは数年後、
彼女に愛を伝えるためモスクワへ。
仕事もなく、もちろんお金もない。
そんな彼をまだ好きらしいレイラは、
なんとパパの知り合いで元恋人のイゴールに
「仕事、あげて」と世話してもらっちゃうたりする。
それでそれなりのお金を手に入れたアルテム。
レイラを喜ばせようと高級マンションをポンっと購入。
レイラ引き止め作戦か。
素直に喜んでいいのか、レイラ!
それでいいのか、おふたりさん!!

アルテムはプロポーズすることを決め、
ふたり、幸せの絶頂〜だったのだけど…
ここから半分は、同情しちゃうくらいの大転落。

レイラパパ逮捕

保釈金が必要になり、レイラアルテムを捨てて、イゴールと結婚

アルテム崩壊

アルテム年上の女と結婚

その妻はなんとイゴールの友人で

レイラとアルテム再会

やっぱり我慢できず

こっそり愛欲の日々

もう我慢できず

アルテム、妻を殺害

アルテムと同居することを許す優しいイゴールも

アルテムによって殺される

そんなアルテムは

レイラの養子に銃を向けられ…

殺人の多くは、愛、金、嫉妬が絡む物らしい。
(海外ドラマ情報)
自分たちの幸せのために人を傷つけることはあったとしても、
殺しちゃだめだよ…
その時は「あははー、これでいっしょー」と思うかもだけど、
そのうち壊れちゃうよね。
相当のサイコパスでない限り。



尺が長くて、ネタもたくさんあったのに、
感情移入できないの、なんでだろー。
プロフィール

えみめも

Author:えみめも
映画や海外ドラマを見ることは私の癒やし。

映画以外の記事はinstagramにて↓
えみめも@emiemimemomemo

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